【第1回】注染・手拭い 【第2回】博多織 【第3回】染工房紺仁 【第5回】硫化・反応染 
【番外壱】天神屋台 【番外弐】ミニ山笠 【ミニレポ】木札・提灯 
【ミニレポ】森さん来浜
【第6回】京都編 【第7回】東京下町編 【第8回】とんぼ玉編
 【ミニレポ】大鹿村ふるさと歌舞伎交流会

12月3日(火)、250年、11代の紺屋「紺仁(こんに)」さん(新潟県小千谷市片貝)を尋ねました。着物でも珍重される「片貝木綿」の先染め、藍染め、松煙染めなどを現代に伝える名工を尋ねる旅、凧人の伴纏もこちらでお世話になっています。
雪が降っていないかな?と心配してスタッドレスタイヤの4駆ででかけたものの・・朝3時出発という眠さを除けば快適なドライブになりました。
東名高速で都内まで、環八を通って練馬から関越自動車道へ6時間半の旅、越後の空は抜けるように明るく私たちを迎えてくれました。小千谷に到着到着〜!
魚沼米や越後の酒の産地である景色は豊かな真っ黒の土の田園や畑が続きます。
信濃川の流域である片貝地区は古くから綿花の栽培が盛んで江戸時代に藍染めした木綿が丈夫で庶民に愛されたことから今にその伝統を残しています。
いよいよ紺仁さんに到着、築180年という母屋はどっしりとした風情、紺仁さんには明治初年からの現代に通じる型がなんと6000枚も残っており、約200種の型紙を今でも使っているそうです。
お迎えいただいたのは紺仁11代目当主の松井均一さんと奥様、早速「染め談義」に花が咲きます。古い伝統の染めは凧人の求める粋な世界、充分に意見の交換をしてきましたよ。
180年続く建物、真中の写真は吹き抜けの北面に開いた「明かりとり窓」、現在は降雪量も少なくなりましたが、昔は1階が埋まるほどの雪が積もった為、明かりとりとしてつけられたものだそうです。そのほか、光の量が変わる南面と違い、北面の窓は安定した光を供給してくれることから、染めの細かい作業をする場合には具合がよい明りとりとなったとお聞きしました。
北国の建物は工夫をこらしたものですね。
続いて11代目に案内いただいて「小千谷織物工房」へ、「小千谷縮布」「越後上布」が迎えてくれます。小千谷と言えば「縮(ちぢみ)」、良質の苧麻(ちょま)の生産地であるこの地域で発展した「小千谷縮」は盛夏用の和服として愛されています。
現在はこの伝統素材の風合いと着心地のよさを生かして洋服にも活用されています。
展示されていた「藍がめ」、使われていて藍が染みたものが珍重されているそうですが、現在はもうほとんど見られないそうです。小千谷織物工房の向かいはもう一つの特産品「錦鯉」の里、ちょっと写真でいたずら・・・エヘヘ・・マサヨちゃんの頭をつっつく錦鯉くんです。
続いて案内いただいたのは片貝火筒(花火)の発射筒のモニュメント、(実際に使えるそうですが・・・あまりに大きい・・)片貝地区は「花火と職人の町」と呼ばれています。三尺玉(直径90cm!)発祥の地として有名です。実際に祭りでは打ち上げ花火として直径300mもの大きさの花火となるそうです(想像できない・・・・)、そう話す片貝男の11代目の目がキラキラと祭り男の目になっていました。(かっこいい・・・祭り男!)

さてさて、工房に戻り、見学再開です。狭い中を合理的に工夫された通路を通り、まずは先染めの糊付けを見学、紺仁さんの染めには「紺仁越後型○○染」の名がはいります。
紺仁の染めは越後正藍染めと呼ばれ、天然藍の中でも黒ずんだ力強い藍の色に特長があtり全国でも
珍重されています。

松煙染めもなかなかいいです、松を焼いて出たすすにニカワを混ぜて練り上げ乾燥させご汁を入れ染めます、何とも言えない灰色の伴纏・着物などになります。
紺仁さんの今年の新作を見せていただきました。見事な藍の古代縞や草木染め、私も着物にどうかしら・・と当ててみます↓は松煙染め、染めにこだわるものなら、誰もがあこがれる色です。
さてとどれを買おうかなと・・・・いかんいかん・・・商売商売・・今日はレポーター!
続いて「色さし(彩色)」工程の見学、あれれ・・見覚えがある柄・・これはちょうど染めをお願いしている浜松の砂山町の方からのもの、獅子毛を見つけました。細かい色さし作業は根のいる作業です。
じゃましない様に遠くから見る二人、でもしっかり視界に入ってじゃましてます。
紺仁さんは織物でも定評があります。昭和20年代に柳宗悦(やなぎむねよし)らとの研究により、木綿を最良の織物として美しい織物としてつくりあげられたのが「片貝木綿」です。
織機が片貝木綿を作り出していきます。あまりの美しさに、しばし呆然・・・
最後に藍がめを見せていただきました。藍は生き物、11代目はちょっと指を入れてペロッ!と舐めて藍の状態を確かめます。私もちょっとチャレンジ、「苦いようなすっぱいような・・・」
藍に小布を浸し、空気に触れると、ほら!グリ−ンから浅黄色に染まりました。
こうして紺仁さんの見学を終えました。一日凧人の為にご案内をいただいた紺仁の11代目松井さん、そして奥様ありがとうございました。(後継ぎの祐介さん、写真撮れなくてごめんなさい)
最後に片貝祭りのミニ伴纏を発見!染めからミニサイズにしたもの、さすが紺仁さんです。
最後にちょっと秘密秘密!右の写真の布を預かってきました。
これで紺仁さんと凧人のコラボレーション商品が生まれそうです。お楽しみに〜!
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